2025年度 静岡県公立高校入試分析
- 更新日:
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2025.03.13
本部からのお知らせ
2025年3月6日に行われた静岡県公立高校入試について、総合予備校クラ・ゼミによる分析結果が中日新聞に掲載されました。
全体概況:
2025年度の静岡県公立高校入試は、全体的に「知識」と「読解力」をバランス良く問う出題傾向が継続されました。しかし、教科によっては難易度の変化や出題形式の工夫が見られ、受験生にとってはより深い理解と応用力が求められる内容となりました。
各教科の分析と学習戦略:
1. 国語:
- 出題傾向: 例年通りの出題形式で、「語彙力」「知識」を問う問題と、「読解力」を問う問題がほぼ同数出題されました。記述問題も例年通りで、本文中の言葉を引用すれば解答できるものが多く、文章を丁寧に読み込む力が重要です。
- 学習戦略:
- 語彙力強化: 教科書や問題集に出てくる語句の意味を正確に理解し、積極的に使用する練習を行いましょう。
- 読解力向上: 様々なジャンルの文章を読み、内容を正確に把握する練習を重ねましょう。特に、説明文や論説文など、論理的な文章の読解に力を入れることが重要です。
- 記述対策: 過去問や問題集を活用し、記述問題に慣れましょう。解答の際は、必ず根拠となる部分を本文中から探し、丁寧に記述する練習が必要です。
- 漢字対策: 漢字の読み書きは、日々の学習の中で継続的に行うことが重要です。漢字ドリルやアプリなどを活用し、効率的に学習しましょう。
2. 数学:
- 出題傾向: 問題数や出題傾向は例年通りでしたが、大問5の「四分位範囲」の問題や、大問6の関数(2)の「対話文」での読み取り問題など、新たな形式の問題が出題されました。空間図形、関数、証明問題の難易度が上がり、全体的に昨年よりもやや難化しました。
- 学習戦略:
- 基礎力定着: 教科書を中心に、基礎・標準レベルの問題を確実に解けるようにしましょう。特に、計算力は正確かつ迅速に解答できるように日頃から練習しましょう。
- 応用力強化: 空間図形、関数、証明問題など、難易度の高い問題にも積極的に取り組み、応用力を養いましょう。過去問や難易度の高い問題集を活用し、様々な問題パターンに触れることが重要です。
- 読解力も必要: 関数(2)のように、対話文を読み取り必要な情報を抽出して問題を解く形式も出題されています。数学の問題であっても読解力を日頃から養う必要があります。
- 時間配分: 本番では、時間配分を意識し、時間内に全ての問題を解き終えるようにしましょう。過去問演習などで、時間配分の感覚を養うことが重要です。
3. 英語:
- 出題傾向: 出題形式や大問数は昨年と同じでしたが、条件作文の語数が12語以上から15語以上に増加し、より高度な英語表現力が求められるようになりました。大問2(対話文)と大問4(長文)では、不定詞・受動態・関係代名詞など、中学で履修する文法が豊富に使われており、単語・熟語の知識と文法を使いこなす経験が必要です。
- 学習戦略:
- 語彙力・文法力強化: 教科書や単語帳を活用し、単語・熟語の暗記と文法事項の理解を徹底的に行いましょう。
- 作文対策: 過去問や問題集を活用し、様々なテーマで作文練習を行いましょう。特に、条件作文では、語数制限や条件に注意し、正確な英文を書く練習が必要です。
- 長文読解: 教科書だけでなく、英語のニュース記事や物語など、様々な英文に触れ、読解力を養いましょう。
- リスニング対策: 英語の音声教材やニュースなどを活用し、リスニング力を強化しましょう。
- 音読: 教科書の音読や、英語のニュースの音読などを通して、英語のリズムや発音に慣れましょう。
4. 理科:
- 出題傾向: 出題形式は例年通りで、難易度は昨年とあまり変わりませんでした。実験・観察に主眼を置いた問題が多く、基本的な知識から発展・応用問題までバランス良く出題されました。計算問題が若干増加し、論述問題が減少しました。
- 学習戦略:
- 実験・観察重視: 教科書の実験・観察のページを熟読し、実験器具の操作や結果の考察など、実験に関する知識を深めましょう。
- 基本知識定着: 教科書や用語集を活用し、重要語句や基本知識を確実に覚えましょう。
- 計算問題対策: 計算問題の出題が増加傾向にあるため、過去問や問題集で計算練習を徹底的に行いましょう。
- 論述対策: 減少傾向ではあるが、論述問題も出題されるため、過去問や問題集で論述問題の形式に慣れておきましょう。
- 図表の読み取り: 実験結果や資料を読み取る問題も多く出題されるため、図表を読み取る練習もしましょう。
5. 社会:
- 出題傾向: 出題形式は例年通りでしたが、近年歴史の問題で地理の知識が問われる複合問題が増えています。今年は公民で記号問題が多数出題され、記述問題が減少しました。全体的に、並べ替え問題を含む記号問題の難易度が上昇しました。
- 学習戦略:
- 歴史・地理の融合: 歴史と地理の知識を関連付けて学習し、複合問題に対応できるようにしましょう。
- 公民対策: 記号問題の対策として、教科書や資料集を活用し、重要語句や制度を正確に覚えましょう。
- 資料読解: 地図やグラフ、統計資料などを読み取り、分析する練習を行いましょう。
- 時事問題: 新聞やニュースなどを活用し、時事問題にも関心を持ちましょう。
- 暗記の工夫: 一問一答形式ではなく、歴史の流れや地理的なつながりを意識した暗記を心がけましょう。