【小学生向け】「ご褒美」は逆効果?子どものやる気を引き出す行動経済学

更新日:

2025.4.10

お知らせ

「テストで100点を取ったらゲームを買ってあげる」「宿題を早く終わらせたらおやつを特別にする」

このような「ご褒美」を使ったお子様のやる気アップの方法は、多くのご家庭で試されているのではないでしょうか。しかし、行動経済学の観点から見ると、過度なご褒美は子どもの学習意欲を低下させる可能性があることがわかっています。

この記事では、ご褒美に頼らず、お子様の「内発的動機」を引き出し、長期的な学習意欲を高めるための行動経済学に基づいた方法をご紹介します。

行動経済学とは?

行動経済学とは、従来の経済学に心理学の視点を取り入れた学問です。人間は必ずしも合理的に行動するわけではなく、感情や認知バイアス(思考の偏り)によって判断が左右されることを前提としています。

なぜ「ご褒美」は逆効果になるのか?

行動経済学では、人間のモチベーションは「外発的動機」と「内発的動機」の2つに分けられると考えられています。

  • 外発的動機: ご褒美や罰など、外部からの刺激によって生まれるモチベーション
  • 内発的動機: 好奇心や達成感など、内側から湧き上がるモチベーション

ご褒美は外発的動機を高める効果がありますが、過度なご褒美は内発的動機を低下させる可能性があります。

例えば、「テストで100点を取ったらゲームを買ってあげる」というご褒美を与えた場合、子どもは「ゲームが欲しいから勉強する」という外発的動機で行動するようになります。その結果、テストで良い点を取ること自体への興味や、学ぶことの楽しさといった内発的動機が育ちにくくなってしまうのです。

また、一度ご褒美を与えると、子どもはより大きなご褒美を求めるようになり、ご褒美がなければ行動しなくなる可能性もあります。

内発的動機を引き出す3つの方法

では、どうすれば子どもの内発的動機を引き出し、学習意欲を高めることができるのでしょうか?行動経済学に基づいた3つの方法をご紹介します。

1. 成功体験を積み重ねる

子どもは、成功体験を通して「自分にもできる」という自己効力感を育みます。自己効力感が高まることで、内発的動機が刺激され、積極的に学習に取り組むようになります。

そのためには、お子様のレベルに合った目標を設定し、達成できたことをしっかりと褒めてあげることが大切です。小さな成功体験を積み重ねることで、お子様の自己肯定感と学習意欲を高めましょう。

2. 選択の自由を与える

人間は、自分で選択したことに対して責任感を持ち、積極的に取り組む傾向があります。お子様に学習内容や方法を選ぶ自由を与えることで、主体性を育み、内発的動機を高めることができます。

例えば、「今日は算数と国語、どちらを勉強したい?」「どの問題集を使いたい?」など、お子様の意見を聞きながら学習を進めるようにしましょう。

3. 好奇心を刺激する

子どもの好奇心は、学びの原動力です。子どもの興味や関心に合わせて、学習内容を工夫することで、内発的動機を刺激することができます。

例えば、算数の文章題を解く際に、お子様の好きな物語やキャラクターを登場させたり、実験やゲームを通して理科の知識を深めたりするなど、楽しみながら学べる工夫を取り入れてみましょう。

家庭でできる具体的な取り組み

  • 目標設定: お子様と一緒に、達成可能な目標を設定しましょう。目標達成までのプロセスを細分化し、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
  • 学習環境: お子様が集中できる学習環境を整えましょう。静かで明るい場所、必要な学習用具が揃っていることなどが重要です。
  • 親子のコミュニケーション: 学習の進捗状況や成果について、お子様と積極的にコミュニケーションを取りましょう。褒めるだけでなく、努力やプロセスを認め、励ますことが大切です。

まとめ

ご褒美は一時的な効果は期待できますが、長期的な学習意欲の向上にはつながりにくいということをご理解いただけたでしょうか。

お子様の「内発的動機」を引き出し、学習を「楽しい」と思えるようにサポートしてあげることが、成績アップへの近道です。今回ご紹介した方法を参考に、お子様の学習意欲を高めるための環境づくりを始めてみましょう。

清水区で学習塾をお探しなら、ぜひ当塾にご相談ください。お子様の個性に合わせた学習プランをご提案し、目標達成までしっかりとサポートいたします。

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